2024年6月、親子向けコトバ磨きトレーニング「キッズ・コトパッション」の1期がスタートしました。
自分にも相手にもやさしい伝え方で「納得をうむコミュニケーション力をつける」ためのプログラム。
子どもの可能性を引き出すトレーナーになることを目的に、参加メンバーとともにトレーニングを開始しました!
私自身「子育てうまくいっている」なんて口が裂けても言えないー!そんな私がなぜ「今」親子向けトレーニングを始めようと思ったかを書きました。
言葉にすることが人生を助けてくれた
私は現在、個人・企業のマーケティングサポートや集客媒体の制作に携わったり、事業をされている方の言語化・ライティングスキルを身につける「コトバ磨きトレーニング」を提供しています。
そんな私がなぜ親子向けトレーニングをやる理由は、幼少期から「伝わらない」経験を重ねてきたためです。
察しの良い母と、空気を読んでしまう私がつくり出したのは「言わなくてもわかるでしょ」という関係性でした。
そのため、積極的に表現しようとはせず、思春期にはすれ違うこともありました。
感じていることは多いのに、表現することをしなかった結果、就職活動では、周りの友人が夢を語る中、一向にやりたいことが見つからない鈍痛のような挫折感を感じていました。
その後、二度の転職でようやく熱中できる仕事と仲間に出会えたものの、良さが伝わらず集客に苦戦するという経験をしてきたのです。
- やりたいことが見つかるだけでも満たされない
- 届けたい相手に受け取ってもらえて、ようやく夢が叶う
そんな経験を重ねてきたからこそ、子どもの頃から「自分の気持ちを言葉にすること」「伝わる言葉に変換し結果につなげること」の2つプロセスは人生を支えてくれると信じているのです。
身近な大人だから引き出せる子どもの可能性
これまで事業者向けに実践してきた「コトバ磨きトレーニング」でも、一番初めは「ここだったら言っても大丈夫」という安心感を感じてもらうところからスタートします。
安心感を感じてもらうことは、私一人の力では到底無理。参加くださる皆さんにも一緒に環境づくりをしてもらっています。
はじめは「人前で自分を表現するのが苦手」「気持ちを伝えることが苦手」と言っていた方も、回を重ねるたびに深い部分を表現できるようになっていきます。
- 言っても大丈夫という安心感
- 受け取ってもらえる体験
この2つの経験を繰り返すことで、自分に対して自己表現してもOKと許可が出せるようになっていきます。
キッズ・コトパッションでも、身近な大人が子どもにとっての安全基地となり、日常のコミュニケーションで練習を重ねていきます。
自己表現が苦手を分解すると…
自己表現が苦手と感じるのは、2つの要因があると考えています。
1つ目は、「伝え方」に対する苦手意識です。
「大きな声で、明るく、元気にハキハキと!」学校生活の中でよく言われること。
もともと大きな声でハキハキ話せたらいいですが、そうでない人の方が多いのではないでしょうか。
伝え方を身につけるコツはテクニックを知ることではなく、自分にあった方法で練習を重ねることなんじゃないかなと思うんです。自分にあっていないやり方は疲れてしまうし、続かないですもんね…
2つ目は、「意見」が曖昧であること。
誰しもが必ず「意見」を持っています。
しかし、周りの目が気になり、自分の意見をグッとこらえる経験は誰しもがしたことあるのではないでしょうか。このような経験を何度も重ねていくと、段々と自分の意見がわからなくなってしまいます。
自分の「意見」も人の「意見」もどっちも大事。そんな前提を当たり前のように感じていたら、臆することなく伝えてみることができるのではないかなと、私自身の経験から感じています。
キッズ・コトパッションでは、「意見」を大切に育て、「伝わる伝え方」に磨いていく2つの側面からコトバ磨きを行います。
「子育てがうまくいっています」なんて言えない
正直なところ、キッズ・コトパッションをやるのを少しためらう気持ちもありました。
なぜなら…「私の子育てがうまくいっています!」なんて口が裂けても言えないから。日々、いろんなことで頭を悩ませています。
なんなら、約10年の子育て経験の中で、子育て本も読んだことないし、学校や幼保の先生でもない…苦笑
頭を悩ませながらも「正解」を求めなかったのは、うまくいった子育ての定義ってなんなんだ?と思うし、何を持ってうまくいったと感じるかなんて人それぞれだよなーと思っているためです。学歴?良い職業?親へのギブ?うーん…そういう表層的なものなのだろうか???
でも、ですね…。世の中に出すとしたら「証拠」がないと信用してもらえないから、どんな証拠を出せばいいんだー!と悩んだりもしていました。
そんな中で、やることを決めたのは、一人の人として、最愛の子どもと良好な関係を結べたら、それは子育て成功と言えるんじゃないかなという結論に至ったから。
生きてくる中で、自分も散々迷ってきたように、きっとこれから子どもたちも悩んだり苦しんだりする。
そんな時に、何を軸に考えたり決めたらいいのかを示たり、なんでも話してもらえる関係でいられるって、その存在だけで救われるだろうなーと思うんです。
学生時代、私は本当はお母さんに話を聞いて欲しいことがあったけれど言えなかったんですよね。絶対怒られると思ったから。
でも、あの時話せてたら私は本当に救われた。
今はなんでも話すから当時の話も笑い話だけれど、話してもらえなかったお母さんも悲しかったと思うし、どう接したらいいのかわからなかったんだと思うんです。ただ、すれ違ってしまっただけ。
母が子どもと過ごせる時間は7年6ヶ月、小学生のうちに半分過ぎちゃうんですって!
この時間を濃厚に過ごせたら、未来が変わると信じています。
「子育てうまくいっています!」と言えない現在進行形の今だからこそ、痛みもわかるし一緒に考えられることもあるんじゃないかなと思います。
それに絶対に目を背けてはいけないと思ったからこそ、覚悟を決めてくれたメンバーと取り組みたいと思いました。
キッズ・コトパッションの5ヶ月間、私も今まで以上に取り組み悩みまくります!